●田畑さんからロルフィングを受ける
田畑さんは、僕にロルフィングをしてくださった方です。田畑さんからロルフィングを受けたのは、たぶんもう10年以上も前になるでしょう。
田畑さんからロルフィングを受ける前、右半身が痺れてしまい、舞台に支障をきたすようになっていました。オリンピック選手を診ているという整体の先生のところに行ったり、脳神経外科に行ったり(はじめてMRIを撮った)、そのほかいろいろしたのですが、なかなか原因がわからなかった。
結局、頚椎が神経を押しているのが原因ではないかということで、「これは手術しかない」と言われました。首の手術です。失敗したら下半身不随のおそれもある。友人の臨床心理士などは、「まあ、そうなったら心のケアは俺がしてやるよ」なんて言っていました(笑)。
師匠に相談したら、手術はやめておけ、我慢しろということ。しかし、それはキツイ。
そこで、ロルフィングのことを思い出しました。
あ、一応言っておきますと、僕はスピリチュアル全般が嫌いだというわけではなく、「スピリチュアルが好き!」という人には、逃避系の系の人やメンヘラ系の人が多いので(そういう人も嫌いではないのですが)、近づかないようにしているのです。
さて、それから僕もロルフィングを学んだのですが、その話は今回はパス。
僕がロルフィングを受けたときには、まだ少しはしてくれていたように記憶をしていますが、田畑さんのロルフィングは「何もしない」という方向に進化をしている。
会うことができるだけでなく、そういうモノの存在を、自身を通して観客に見せることもできる。それがワキです。
しかし、その問いがきっかけとなり、シテは自分の思いを語り始め、やがて舞い始める。
僕は東京を中心に「寺子屋」をしているのですが、いま『中庸』を読んでいます。儒教を学ぶ人の必読書である「四書五経」の四書の中の一冊です。
『中庸』の後半のテーマは「誠」です。「誠」の力を中庸では…
…と書きます。
努力をせずともぴたりと符合し、あれこれ考えなくても何でもゲットでき、そして自然にしていても「道(タオ)」にも合致している。それが「誠」の力です。
新渡戸稲造は、それを「動かずして変化を作り、無為にして目的を達成する力」といいます。
そして、「誠」に達した人(至誠)は、自分は何もしなくても、その人の持っている本来の力を十全に引き出すことができると『中庸』にあります。
それはまさに田畑さんのロルフィングであり、そして能のワキの機能でもあります。
田畑さんは「誠」のロルファーなのです。
3月8日には、そんなことを田畑さんとお話しながら、なんと田畑さんのワークもあるとか!すごいっ!
すごく楽しみです。
詳しくはこちらで→「晴れたら空に豆まいて」