8月1日、2日と那須ですごいワークショップが開かれます。以下はメルマガで配信した内容です。

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▼山のシューレ、開かる!

さて、前々から予告だけしておりました「山のシューレ」でのワークショップのお知らせです。

「シューレ」とはドイツ語で「学校」。那須の山麓にあるアート・ビオトープ那須で、毎年、夏に開催されるテンポラリーな学校です。今年のテーマは「言葉・身体・環境」で、7月30日〜8月3日にかけて催されます。

もう本当に楽しさテンコ盛りで、何のお話をしたらいいかわからないのですが・・。

たとえば初日には茂木健一郎氏等による対談があり、夜にはオスカー・シュレンマー構想による影絵芝居「婚姻(ストラヴィンスキー)」の世界初上映があるのですが、それに安田や能管の槻宅聡さんもからんじゃったりします。

また、那須の山ろくですから自然が素敵です。そして食事もとてもおいしい。そこで採れた野菜もおいしいし、お肉もおいしい。もちろん空気も水もおいしい。おそばもおいしい!去年は外で屋台が出たのですが(今年もそうかなあ)、その屋台のおじさんが皆さん一流のシェフなのです。

山のシューレのページはこちらへ!

http://www.schuleimberg.com/

▼七石舞台「かがみ」

安田のワークショップは8月1日(土)、2日(日)と二日間、行います。1日(土)が大人向け、2日(日)は子ども向けです。11:00〜17:00という長時間、みっちりと行います(お昼休憩あり)。

今回のワークショップの最大の特徴は、二期倶楽部内にある、七石舞台「かがみ」で行うことです。去年は部屋の中のワークショップでした。今回、七石舞台「かがみ」を使えるのはラッキーです。

七石舞台「かがみ」は二期リゾートの依頼で松岡正剛氏監修で作られたすごい舞台です。

イサムノグチが大好きだった四国の庵治から運ばれた巨大な7つの石と、それらをつなぐ鏡面ステンレスによってつくられています。

設計は建築家の内藤廣さん、石はイサムノグチの右腕と称された和泉正敏さん。

「石という普遍的な時間の重さから、舞台空間を解き放つために鏡を配した」と内藤さんは語っています。

2006年にこの舞台のこけら落としをさせていただきました。パーカッショニストと土取利行さん、ジャズトランペットの近藤等則さん、そして先日亡くなられた桃山晴衣さんともご一緒させていただきました。

そのときの様子は松岡さんのブログでどうぞ。

http://www.eel.co.jp/seigowchannel/archives/2006/10/report_11.html

すごい舞台です。ここに立ってみることができるというだけで、これは貴重な体験です。

▼石舞台で舞を舞う

『論語』にはこんなエピソードが載っています。

孔子がある日、四人の弟子たちに「お前たちのことをわかってくれる人がいたら何をするか」と尋ねる。三人の弟子たちはみな、政治的な立派な答えをするのですが、曽書ツ(そうせき)という弟子だけはひとりはこの問答には加わらず瑟(こと)を弾いていた。瑟は神霊を招く楽器です。

孔子は「お前はどうだ」と曽書ツに尋ねると、「私は皆さんのような立派な意見ではないのですが」という。「それでもかまわないから」という孔子の再度の問いに彼は答えます。

「春の終わりの頃、春服もちゃんと整った頃、成人した者五、六人と、それから童子を七、八人を伴って、沂水で浴し、舞ウ(ぶう)という石の舞台で、風や神霊を招く舞を舞い、詠じて帰らん」

これを聞いた孔子は「私もそれがいいな」と曽書ツに同意するのです(11・26)。

このエピソードには石の舞台と水が登場します。七石舞台「かがみ」は鏡面がまるで水のように見えるのです。そして石舞台のすぐ近くには本当の川も流れています。自然に囲まれた野外舞台です。

長い橋掛かりをゆっくりと歩き、石と水の舞台の真ん中に立って四方の気を感じてみると、さまざまなことを感じるでしょう。自然に体が動き出し、自然に声が歌になるかも知れません。

▼ワークショップでは

大人のワークショップは、前半は部屋の中で能の基本的な動きや発声を学びます。

もちろんロルフィング的な視点を通し、自分の体を感じながら動きます。

「これが正しい型、これが正しい動き」ということではなく、その人の今の身体、あるいは潜在的な身体が一番しっくりする動きを探していきます。

そして、後半はその動きや声をひっさげて舞台に向かい、七石舞台「かがみ」の中で、まずは静かに四方の気を感じる練習をし、そこから沸きあがってくる声や言葉を探します。長い橋掛かりを歩きながら舞台に入り、そこで静かに、そして自由に舞ってみます。

「自分は踊りやダンスは苦手」という方も全く問題、ありません。静かにたたずんでいる、あるいは静かに座っている、それだけでも立派な舞です。

ぜひ七石舞台「かがみ」の気を感じてみてください。

子どものワークショップは狂言的な動きや発声を中心に行います。体をいっぱい動かしたいので、コンテンポラリーダンス的な要素も入れます。

そして最後には『寿限無』を、狂言とダンス仕立てでやってしまおう!というこれまた楽しい試みです。

大人クラスにはロルファーの楠美奈生(くすみ・なお)さんが、そして子どもクラスには狂言師で面打ちの奥津健太郎(おくつ・けんたろう)さんが一緒に参加します。

※ただし大雨の場合は野外舞台は使えません。ごめんなさい(泣)。

▼そうそう!

さて、これが最大のお知らせです・・・。

●受講料の値引き

通常10,000円ですが、8,000円で受講いただけます。子どもクラスは子どもと大人の両方で8,000円です。

●バスのチャーターも

会場が遠いので(だから自然が素敵なのですが)、新幹線代や、それから先のバス代(あるいはタクシー代)で、かなりになります。20名集まればバスがチャーターできるようです。人数にもよりますが新幹線代よりは安くなるようです。

参加ご希望の方は、まずは和と輪の方にメールをいただければと思います。

和と輪:info@watowa.net

本当にこれは心よりお勧めのワークショップです。こんな機会はめったにないので、ぜひご参加ください。