前回は数字とそれに付属する文字を見てみました。

「四方」と「九匹の犬」、そして「三人の羌族」でした。羌族は生贄にされる人々だし、どうも犬もそれっぽさそう。それに題名も「人牲と犬牲」だから、なんとなく血の臭いもしてきます。

さ、その話はもう少し先にして・・。

では、このほかにわかりそうな字はありますか。

もとの甲骨文はここにあります

《虎の穴》のときに多くの人が「わかる!」と言ったのは以下の各文字でした。

●ひとつめ

まず、これ!

0211mata

これが「わかる!」というのは寺子屋でやっているからかな。

これは右手を表す漢字です。これだけですと、漢字に直すと「又」。鳥(隹)を捕まえるという漢字で「獲」を寺子屋でしました。この漢字の右下に「又」があるでしょ。

ここでは「又(and)」という意味で使っています。

●ふたつめ

この字は「確かにそうなんだけど、ちょっと不正解」というのが多かった。

0206at

みなさんの答えは「干(ほす)」か「千」が多かったのですが、正解は「于」。

「于」←「こんなの知らないよ」という方も多いと思います。「to」とか「at」とか、そんな場所を表す前置詞です。

今の「於」です(って、今はあまり使わないか)が、「於」という字が使われるのは秦代以降で、それまでは「于」が使われていました。

●みっつめ

「これはすぐにわかるんじゃないか」と思ったのですが、割合に難しかったのはこれです。

0202boku

考えてみれば、これも今の漢字にはありませんね。

正解は「卜(ボク)」です。この字は向きが反対になっています。これならいかが?

0202bokugyaku

下に「口」がつけば「占(うらない)」です。

骨や甲羅のひび割れた形です。その形で吉凶を占うので「卜」=「占」です。

「卜(ボク)」の音はひび割れるときの「ボクッ!」という音から来ています。なんかカワイイなあ。

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●ついでに・・

以下はわかりやすい漢字ではないのですが、やってしまいましょう。

最初はこれです。

0203sore

いかがですか。

もうここら辺だと漢文や古文が好きでないと、今の漢字を出されてもよくわからないと思います。

今の漢字に直すと「其」。「其(そ)れ」と読みます。

強意の疑問の助辞です。これがつくと疑問になります。が、ただの強意の時もあります。

字形としては「竹」が上についた漢字、「箕(み)」の象形です。

「箕(み)」っていってもわからないよね。《虎の穴》では「サンカ」の話などもしました。

仮借使用です(って何言ってるかわからい人は今は気にせずに!)。

●ついでにもうひとつ

この二つは干支(えと=カンシ)です。

0201jinshin

「壬・辰」

殷代には日付を干支であらわしました。

が、当分は干支に関しては詳しく扱いません。「ああ、《壬・辰》の日ね」ていどで読み飛ばしておいてください(後日、詳しくお話します)。

というわけで、これでかなり解読が進みました。

続きは次回・・。