声を出す練習で、パンチで新聞紙を破るということをしています。

ある高校で謡の体験教室を頼まれたときに、高校生が恥ずかしがって声を出さなかったために『コインロッカーベイビーズ(村上龍)』からヒントを得て思いついた方法です。

新聞紙を片手に持って裂ぱくの掛け声とともにパンチで破る!というそれだけのものですが、これがなかなか難しい。パンチとともに新聞紙がぺラッとめくれてしまう。難しいから高校生も一生懸命になって、いつの間にか声も出るというわけです。

で、誰が言い出したやら「新聞パンチ」なる名前もついて、このごろワークショップでの定番になっています。

裂ぱくの声を出すので横隔膜や、それにつながる大腰筋の活性化にもいいんじゃないかということでやっています。まあ、それより何より、声の力によって余計な緊張が取れて、すごい力が出るようになります。

教えている子供の中には夕刊一日分は簡単に穴をあけてしまうという子もいます。ところが大人はこれがなかなか難しい。プロボクサーやプロレスラーにやってもらってもできないことがあります。そして、これができるようになるとパンチ力が増したりします。

今日、渋谷の東江寺さんで、あるテレビ番組の撮影があったのですが、大人のリポーターの方ができない可能性もあるかもということで、臨川小学校の子供たちにも出演を願って新聞パンチをやってもらいました。

子供は本番に強いなあ。みんな穴が開いてました。特に一年生の子たちが完璧に拳の形に穴が開いたのを見てリポーターの方もスタッフの方たちも驚いていました。

今回は一応4年生以上ということで参加してもらったのですが、お兄さん、お姉さんが4年生以上にいる子はそれ以下でも(おいてけぼりはかわいそうなので)参加してもらったのですが、やはり小さい子の方がテレビカメラにも動じないんですね。