和と輪
2010年10月
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2010年10月29日
11:36
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能『船弁慶』を骨まで楽しむ:PDFをアップ
能『船弁慶』を骨まで楽しむワークショップ、たくさんの方のご来場、ありがとうございます。
第1回の様子と、第2回のテキストをホームページにアップしました。
PDFファイルです。どうぞご覧ください。
http://www.tenrai.or.jp/noh.html
2010年10月20日
22:04
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能
能『船弁慶』を骨まで楽しむ(2)
昨日、10月19日は、能『船弁慶』を骨まで楽しむワークショップの第2回目でした。今回のテーマは、『船弁慶』のテキストを古典作品として読むという「古典の授業」です。
50名の方にご参加いただきました。でも、いつも通り、まったりと始まります。
●能の構造:序破急
最初に世阿弥の『能作書』から、能の構造のお話。
能は、いくつかのブロックの組み合わせで作られています。このブロックは取り外しが割合簡単で、たとえば薪能が始まる瞬間に急に空模様が怪しくなったら、「じゃあ、あそこカットね」で、その部分だけゴソッと抜いて、あとは普通に・・ということも簡単です。すでに演技が始まっている舞台上で、そういう指示が来ても大丈夫なのです。
で、そんな構造は、すでに世阿弥のころから意識されていて、世阿弥はそれを「序破急」というアイディアで示しています。序破急のアイディア自体は雅楽から借りたものですが、能ではそれをちょっと違った形で使っています。
世阿弥が書いた、能を作るマニュアル『能作書』には、そこらへんのことがかなり具体的に書かれています・・なんて、話をしました。ここら辺の詳しいところは、今度時間があるときにまとめますね。
昨日のテキストの「構造」のページです(PDF)。
この序破急は、能一曲の構造を考える上に重要なだけでなく、たとえば一日の番組に構成を考える上でも大切ですし、あるいは一歩足を出すときとか、ここからあそこに行くときとか、声を出すときとか、すべてのことに「序破急」は意識されます。
また、このアイディアは能に限らず、たとえば講演や授業などでも役に立つのです・・なんて話もしました。これも今度・・。ああ、宿題だけがたまる。
●ヒアリング
次は前回に引き続き、ヒアリングの練習です。今回もまずは狂言師の奥津健太郎さんに、狂言のセリフを一節謡っていただきました。
いま何といったか、それを小グループに分かれて、わいわいと話し合います。
だんだん聴き取るのが楽になってきました。
●さあ、お勉強!
さて、次はテキストを使って『船弁慶』のお勉強です。
今回は48ページのテキストを作りました。みなさんにお配りしたのはモノクロでしたが、元原稿はカラー版なのです。一部をご覧いただきますね。
こんなテキストです(最初の4ページのみ)。
本文の右側には「ちょっと難しいかな」と思われる語の釈、左側には修辞法、上欄には文学的な説明、下の欄には音楽的な説明が入っています。このテキスト、イラストから本文からDTPまで、すべてひとりでやったのですごく疲れた〜。でも、その肉体労働がいいのかもね。
カラーの方がモノクロよりも、特に右欄が見やすいのですが、カラーコピーにすると、すごい金額になってしまうので残念ながら・・・です。このテキストをご覧になりながら、一緒に朗読したり、あるいは僕たちの朗読を聞いたりするだけで、かなりの意味がわかっちゃいます。
ちなみに次回のワークショップでは、このテキストの配布はありません。昨日、いらっしゃれた方のみということで悪しからず。
さて、今回は古典の授業なので、テキストを見ながら一緒に音読したり、小グループごとに意味を考えてもらったり、僕が謡、みなさんが朗読で掛け合いをしたり、修辞法のお話をしたり・・・。
いろんなことをしました。
●最後はみんなで謡う!
みなさんで『船弁慶』の最後の部分を謡って、昨日のワークショップはお開きとなりました。
この部分です↓
膝をぽんぽん打っていただきながら謡いました。
さ、次は11月11日です。
お待ちしてます。
2010年10月13日
06:55
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間(あい)狂言アイコン
さらにアイコンを追加しました。
能『船弁慶』の間(あい)狂言のアイコンです。
『船弁慶』では、狂言の役は義経や弁慶を乗せる船の船頭です。静かな船旅が、急に波風が荒くなるさまを鼓(大鼓、小鼓)とともに表現をするという大切な役です。
実は狂言の人だけ、烏帽子などのかぶり物がないので「ふつうの頭もなあ」ということでチョンマゲにしました。あ、手に持っているのは船を漕ぐための竿です。
目は「あんみつ姫」とか、あの時代の漫画風にしてみました。
2010年10月12日
07:14
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平知盛を追加しました
能のアイコン、平知盛を追加しました。
これはもうちょっと調べなおして、作り直さなきゃな。でも、一応。
●後シテ(平知盛の亡霊)
2010年10月11日
23:39
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能のアイコン
先日のワークショップの内容、もうしばらくお待ちください。
今日はちょっと時間があったので、原稿を書きつつ、ちょっと飽きたときに能のアイコンを作ってみました。12月4日の能の登場人物たちです。
顔はみんな同じですが。
●静御前(前シテ)
●弁慶(ワキ)
●義経(子方)
後シテ、間狂言も作る予定です(が、次はいつ時間があるか)。ワキツレは義経と同装だから難しいかな。あ、義経、太刀をつけるの忘れた!
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